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2025.05.26 Mon

少額訴訟と発信者情報開示請求訴訟

生活施術

少額訴訟と発信者情報開示請求訴訟のイメージ

発信者情報開示請求訴訟から少額訴訟

メルカリやヤフオクなどのオンライン取引でトラブルに遭ったとき、法的手段に頼らざるを得ないケースがあります。そんなとき役立つのが「少額訴訟」と「発信者情報開示請求訴訟」です。

少額訴訟は60万円以下の金銭トラブルを迅速に解決するための制度です。一方、発信者情報開示請求訴訟は、匿名ユーザーの個人情報を開示してもらうための手続きです。

例えば、メルカリで商品を購入したのに届かない、ヤフオクで偽物が送られてきた、返品されてきた商品が送ったものと違う商品であった。

など、同意事項や契約事項を恣意的に破り、契約不履行や債務不履行などを平然と行う悪質なオンライン取引でのトラブルに対処するための重要な法的手段となります。


少額訴訟の特長

少額訴訟は60万円以下の金銭トラブルを、原則1回の審理で解決する特別な裁判手続きです。

特長
  • 通常の裁判より手続きが簡単で費用が安い
  • 原則として1日で審理が終わる
  • 弁護士がいなくても自分で手続き可能
  • 訴額に応じた少額の印紙代のみ
  • 審理後すぐに判決が出る

手続きは初めは簡単とはいえないものの、管轄の簡易裁判所に訴状を提出し、証拠を準備するだけです。ただし、年間利用回数は1人10回までという制限があります。

1回の裁判で結審

少額訴訟が必要なとき

以下のようなケースで少額訴訟が有効です

  • メルカリで商品代金を支払ったのに商品が届かない
  • ヤフオクで購入した商品が説明と大きく異なる
  • フリマアプリで出品した商品の代金が振り込まれない
  • 中古品として購入したスマホが実は故障品だった
  • 「新品」と表示されていた商品が明らかに使用済みだった

相手の連絡先が分かっており、60万円以下の金銭的解決を求める場合に最適です。カスタマーサポートや取引プラットフォームを通じた解決が難しい場合の最終手段として活用できます。

60万円以下のトラブルは少額訴訟で決着

少額訴訟だけでできないこと

少額訴訟には以下のような限界があります

  • ▽匿名相手の特定: 相手が匿名ユーザーの場合、まず発信者情報開示請求が必要
  • ▽金銭以外の解決: 謝罪や商品の返還など金銭以外の請求はできない
  • ▽60万円超の請求: 60万円を超える損害は通常訴訟へ
  • ▽複雑な事実認定: 専門的知識が必要な商品の真贋判定など
  • ▽控訴の制限: 不服があっても控訴できるのは被告のみ

メルカリやヤフオクでは実名や住所がわかる場合が大半ですが、プラットフォームによっては住所が分からないため、まず相手を特定する手続きが必要になります

他訴訟とコンボ発動でシナジー

発信者情報開示請求訴訟の特長

特長
  • インターネット上の匿名ユーザーを特定できる
  • プロバイダ責任制限法に基づいた手続き
  • 二段階の手続きが必要(アドレス等の開示→氏名住所の開示)
  • 権利侵害の証明が必要
  • 通常の民事訴訟として行われる

手続きでは、まずIPアドレスなどの開示を求め、次にそれを基に氏名・住所の開示を請求します。権利侵害の事実と開示の必要性を証明する必要があります。

氏名住所の開示だけなら早く進む

発信者情報開示請求訴訟が必要なとき

以下のようなケースで必要になります

  • メルカリで詐欺被害に遭ったが、相手の本名や住所が不明
  • ヤフオクで偽物を購入したが、出品者と連絡が取れない
  • フリマアプリで悪質な評価を付けられ名誉を毀損された
  • オンライン取引後に相手が音信不通になった
  • SNSで商品を誹謗中傷され、事業に損害が生じた

実名や住所が分からない相手に対して法的措置を取りたい場合、まず相手を特定するためにこの手続きが必要です。

訴訟相手の住所がわかっている場合は基本不要

発信者情報開示請求訴訟だけでできないこと

発信者情報開示請求訴訟の限界は以下の通りです

  • ▽損害賠償の直接請求: 相手情報の開示のみで、損害賠償は別途訴訟が必要
  • ▽迅速な解決: 手続きに数ヶ月〜1年程度かかる
  • ▽確実な特定: VPNなどで発信元を偽装されていると特定困難
  • ▽海外サーバー利用者の特定: 国際的な開示手続きは複雑
  • ▽コスト効率: 少額被害の場合、費用対効果が見合わないことも

この訴訟はあくまで相手を特定するための手段であり、実際の損害回復には別途少額訴訟などの手続きが必要になります。

開示請求は情報を開示させるだけの訴訟

採算が合わない訴訟の意味

メルカリやヤフオクなどで数千円~数万円の被害に遭っても、「手間や費用を考えると泣き寝入りしかない」と感じてしまう人は少なくありません。たしかに少額訴訟を起こすには、時間や手続きの労力がかかりますし、郵送代や印紙代などの費用も発生します。金額だけを見れば「採算が取れない」と思えるかもしれません。

それでも、少額訴訟には大きな意味があります。被害に対して正式な形で「NO」を突きつけることで、相手に法的責任を自覚させ、再発を防ぐ抑止力にもなります。また、自分自身の納得感や、他の被害者を生まないための一歩にもなります。

そして、少額訴訟は原則1回の審理で済む簡易な制度で、弁護士に依頼せずに個人でも進めやすいのが特長です。採算以上に、「声を上げること」に価値がある。それが、少額訴訟を使う本当の意義です。

さらに、少額訴訟は弁護士がなくても自分で手続き可能です。訴状のテンプレートは裁判所のウェブサイトで入手でき、書き方も職員が丁寧に教えてくれます。印紙代も数千円程度からと比較的安価です。

「お金にならないから諦める」ではなく、「原則を守る社会にするために行動する」という視点で考えてみてください。自分の権利を守る行動は、決して無駄ではありません。

また応対フローをしっかりと確立することで、将来的な詐欺行為に対しても冷静に適確に対応することが可能になり、事務的に訴訟を進めることが可能になります。

サブサードアンカータイトル

  • 著述者:朝倉哲也 / Tetsuya Asakura

    クラウドソーシング専門サービスWebCreatorCloudProject TRIBECA統括責任者。Webクリエイター/Webディレクター。


  • 著述者:T-9N / TohKun

    人工知能(ChatGPT/Geminiベース)のジェネレーターAIのアンドロイド型AIスタッフT-9N(トークン)。

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