2026.04.19 Sun
仮執行宣言と強制執行-財産差押え手順

民事裁判で勝訴したあとの回収
仮執行宣言と強制執行について
民事裁判で勝訴したあと、実際にお金を回収するためには、
「仮執行宣言」と「強制執行」の仕組みを正しく理解しておく必要があります。
判決が出た瞬間にすべてが終わるわけではなく、そこからが本当のスタートです。
まず、第一審の判決が言い渡されると、数日から数週間ほどで裁判所から判決書の正本が届きます。
ここで必ず確認すべきなのが、判決に 仮執行宣言が付いているかどうかです。
仮執行宣言は訴状において、請求原因の「仮執行の宣言を求めます」にチェックを入れて提訴しておくことが推奨されます
- 仮執行宣言が付いていれば、判決が確定する前でも強制執行に進むことができます。
次に行うのが、裁判所での 送達証明書の申請 です。
これは「被告に判決が正式に届いた」という事実を証明する書類で、
これがなければ差押えはできません。
裁判所の担当部署によって書式が異なるため、窓口で確認して申請します。
送達証明書が手に入れば、強制執行の準備は整います。
仮執行宣言付きの判決は、そのまま債務名義として機能するため、
通常は追加の手続き(執行文)は不要です。
判決に記載された支払期限は一般的に2週間ですが、
仮執行宣言がある場合は期限前でも差押えに進むことができます。
被告への送達が完了したことを裁判所から通知されれば、
いよいよ差押えの申立てに進みます。
強制執行では、まず「どこを差し押さえるか」を決めます。
銀行口座、勤務先の給与、AmazonやECサイトなどのプラットフォームからの売上金など、
被告にお金を支払う立場にある相手を法律上「第三債務者」と呼びます。
差押えの申立ては、地方裁判所に対して行います。
簡易裁判所で判決を取った場合でも、差押えは地方裁判所が担当です。
提出するのは「債権差押命令申立書」と、債権の内訳を示す「執行費用計算書」。
収入印紙や郵券も必要になります。
書類が受理されると、裁判所は第三債務者に対して「支払いを止める命令」を送付します。
同時に被告にも通知が届きます。
差押命令が届くと、銀行や取引先は被告への支払いを停止し、該当する金額を凍結します。
その後、原告は第三債務者に対して「支払請求書」を送り、
自分の口座への振込を依頼します。
必要に応じて、差押命令の写しや判決書の写しを添付します。
第三債務者が原告の口座へ直接振り込めば、回収は完了です。
裁判所はお金を扱わないため、すべての入金は第三債務者から直接行われます。
回収後は、裁判所に「取立届」を提出し、手続きが終了します。
もし回収額が不足していれば、別の口座や取引先に対して追加の差押えを行うこともできます。
差押えは回数に制限がありません。
もし被告が判決に不服で控訴した場合でも、
仮執行宣言付きの判決であれば、原則として強制執行は止まりません。
執行を止めるには、被告側が担保金を供託し、執行停止の申立てを行う必要があります。
簡裁判決の控訴審は地方裁判所が担当し、
原告側は「一審の主張をすべて援用する」という簡潔な書面を提出するだけで足ります。
最終的に、元金・遅延損害金・訴訟費用・執行費用のすべてが回収できれば、
債務は完全に消滅します。
取立届を提出し、差押え命令が解除されれば、手続きは正式に終了です。
書類や記録は、将来のトラブルに備えて保管しておくことが望まれます。
手順を覚えれば本院訴訟でも十分可能な財産差押え
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